みんな大好き!パン、パスタ…の真実【要約・感想】
今回は、私が「認知症を非薬物療法で何とかできるのでないか」と強く思わせてくれ、教えてくれた本です。
白澤卓二先生が翻訳された、2015年に出版された下記の「著作」ついて【要約】したいと思います。
過激な題名ですね。
さて、認知症の原因疾患の1つである「アルツハイマー病」の原因。
現在の医学では「原因が36個ある」ということわかっているようです。そのうちの1つは、本書の題名にもなっている「パン」にある可能性が高いと私は感じています。
では早速、やっていきます。
著者のプロフィール
本書は、医学博士とライターの方の共作となっています。
デイビッド・パールマター
神経医師。米国栄養学会会員で、「年間最優秀ヒューマニタリアン賞」や「ライナス・ポーリング賞」をはじめ、数々の賞を受賞されています。医学関係の様々な出版物に著作を発表されて、世界各国で講演されています。
炭水化物と糖質が、人間の脳におよぼす悪影響について、新たな見解をのべた本書は、次々とベストセラーリスト入りとなり、全世界で読まれています。CNNやFOXなど、アメリカ全国ネットのテレビやラジオに出演歴が多数あります。
2015年現在、妻と2人の子供とともに、フロリダ州で生活されています。
クリスティン・ロバーグ
健康・医療分野を得意とするライターです。コーネル大学を卒業。全米ベストセラーNo1になった本書の他にも『ジエンド・オブ・イルネス - 病気にならない生き方 』など共著が多数あります。
みんな大好き!パン、パスタが脳を衰弱させる?!
あなたは「アルツハイマー病」という名前は聞いたことがあると思います。
これを代表とする「認知症」に対する、間違えた通説は沢山あります。
・遺伝子が原因
・年をとれば誰でもなる
・80歳以上になればかかる病気
年齢を重ねれば、病気になるのは仕方がないよね。って思っておられるかも知れません。
本書では、その可能性に一石を投じてくれています。
そういう見方もありますね。
他に、あなたが「将来かかる予定だった病気」も、避けられる可能性があるよ!と言ってくれています。
何が言いたいかというと、私たちの日々の積み重ねが、あらゆる病気の原因になっている可能性があるということです。
今、この記事を読まれている元気高齢者の方も、今からできることは沢山あります。
少しのことに気を付けるだけで、「病気のリスク」を減らしてくれるのなら、気をつけたいですよね。
いくつになっても、元気な身体、特に元気な「脳」でいるために、日々気を付けることを、本書から抜粋してお伝えさせて頂きます。
最初に取り組むのは「食事」
最初に取り組みたいのは「食事」です。
私たちの身体は、食べたものからできています。
そして、私たちの病気の原因の大部分がこの「食事内容」にあると本書では語られています。
脳疾患のほとんどの原因は食事です!とも。
肥満や糖尿病などと一緒で「脳疾患」も食事が原因ですよ、ということですね。
世の中の医師や研究者の中には、「アルツハイマー病は第3の糖尿病だ」と表現される方も多いようです。
何に気を配ればいいのか
では、食事の何に気を配ればいいのか…。結論を申し上げます。
本書の題名にもあるように「パン」を食べる回数を減らすことです。
パンのみならず、「炭水化物」を食べる量を減らして下さい。と主張されています。
脳機能の障害は、いつも食べているこれら「炭水化物」から引き起こされているという内容です。
着々とあなたの脳を破壊していっている…というのです。
本書では、科学や研究データなどに基づいて、それらが書かれています。
炭水化物が脳を弱らせる
さて、炭水化物があなたの脳を弱らせる可能性があるという過激な内容が出てきました。
ここで「炭水化物」について、改めて何者なのか確認してみましょう。
ブドウ糖や果糖などの単糖から、構成されているものを総称して炭水化物と言います。
炭水化物には大きく分けると、体内に吸収されてエネルギー源になる「糖質」と、消化吸収されずエネルギーにならない「食物繊維」とに分けることができます。
― 引用 健康長寿ネット ―
こうみると、糖質が悪いとか、精製されたものが悪いとかいう、どこかで聞いた話なのかなと感じますね。
でも本書では、そうは語られていません。
健康に良いとされているような、あらゆる「炭水化物」がよくないと。
・全粒小麦や穀物
・生の穀物
・七穀を混ぜたもの
・石臼で挽いたもの
これら全てが「脳に悪影響」があると言っています。
あんなに美味しい「穀物」全体が、私たちの脳を弱らせるテロリストだというんです。
みんな大好き!で健康に害があるとされているもの
例えば、私たちは、タバコを毎日20本吸うと健康に害があると知っています。
小学生でも「ガンの原因になるよね」と知っています。
毎食、ハンバーガーやフライドポテトLLサイズを食べると、太っていき、肥満の原因になるということを知っています。
でも、脳の病気については、食生活と関係を教わってきていないのではないでしょうか。
私は、白澤先生に出会うまで、無頓着なものでした。
本書では、食生活に限らず「生活習慣」によって脳に与える影響がとても大きいことが語られています。これについては、別記事で取り上げたいと思います。
食事が原因で起こる病気の例
本書で紹介されている、食事により起こる症状や病気を簡単にあげさせて頂きますね。
・慢性的な頭痛
・不眠症
・うつ
・癲癇(てんかん)
・運動障害
・統合失調症
・ADHD(多動性症候群)
・物忘れ
・認知症
もし、あなたにこれらの症状や病気があるなら、「食事」によって脳が影響を受けた結果である可能性があるというのです。
脳は、食べたものに敏感なんですね。
食べ物が、体質の改善や肌に影響があることはご存知だと思います。
脳にも同じように影響しているのです。
みんな大好き!パンやパスタが脳に悪影響を及ぼす「仕組み」
本書では、脳に悪影響を及ぼす仕組みがいくつか理由が挙げられています。
今回の主役は「グルテン」です。
現代では、グルテンアレルギーの方がいるということはわかっています。
では、アレルギーがない多くの人たちは、「グルテン」の影響はないのでしょうか。
本書では、ほとんどの人にとってグルテンが脳に悪影響を及ぼしている可能性が極めて高いと語られています。
加工食品や精製された糖分が、肥満につながることはご存知かと思います。
ところが、穀物などの食材と脳の健康などの視点で「遺伝子までにも影響を与えている」ことは、あまり聞かれたことはないかと思います。
遺伝子からみた視点
現代は、脳が原因の疾患が増えています。
それに大きな影響を及ぼしているのは、食事に小麦が取りいれられたことは、ほぼ間違いないでしょうと。
これは、私たち人類は遺伝子的にも、この小麦を受け入れる準備が整っていないようなのです。
これら小麦や穀物を人類が食べるようになったのは、人類の長い歴史からみれば、つい最近のことです。
それまでの祖先たちは、麦を食べていたことは確認されています。
ただ、それは野生の「ヒトツブコムギ」だったと言われています。
現代、私たちが食べている「小麦」とは、根本的に異なった穀物になります。
新石器時代やそれまでの狩猟採集時代の祖先たちが食べていた麦は、私たちが食べている小麦と「遺伝的・化学的な構造」の類似点はほとんどないようです。
寡黙(かもく)なグルテン
私たちは、遺伝的に受け入れ準備が整っていないものを、口にしています。
下手をすれば毎日。
「別に、私は生活に困っていないし、先ほどみた疾患の診断もうけていないよー」
「グルテンの過敏症でもないよー」
それなら、グルテンを摂取しても大丈夫なんじゃないかと思いますよね。
ただ、本書では、あらゆる人にとって、全人類にとっての問題であると提議してくれています。
「大丈夫よ」と思われている方は、ほとんど不調を感じずに毎日生活されているかと思います。
それでも、グルテンはその健康的な脳を、少しずつ蝕んでいっています。
これに気がつかないのは、グルテンが「寡黙なヤツ」だからです。
何年もかけて、少しずつ積み上げられていきます。
知らない間に、ダメージを蓄積しています。
「グルテン」の働き
グルテンの働きについて、科学的な仕組みで簡単に説明します。
グルテンは、胃で分解されます。
分解された後に、ポリペプチド混合物というものになります。
これは、血液脳関門を簡単に通り抜けていって、脳に入っていきます。
簡単にすり抜けるとは…
これが脳に入ると「オピオイド受容体と結合」してしまいます。
これが感覚的に快楽状態を生み出します。
この「オピオイド受容体との結合」の仕組み、実はアヘンが快楽状態を引き起こす仕組みと同じなのです。
アヘンに依存性があるのはご存知かと思います。同じ仕組みですので、グルテンが沢山入っている小麦にも依存性があるということになります。
パンもパスタもラーメンもご飯も美味しいし、飽きないですもんね。
食品メーカーの心理
怖い話なのですが、食品メーカーの開発者の方々は、このグルテンの仕組みを良く理解しているようです。
食品メーカーでは、繰り返し商品を買ってくれるお客さんが欲しいですから、できる限り沢山の「グルテン」を商品に詰め込んでいるのです。
これは、資本主義の観点からすると、当然の話なのかもしれませんが…。
他にも、砂糖やアルコールにも人を上機機嫌にさせる効果があります。
小学生でも知っていると思います。
繰り返しになりますが、グルテンにも同じ依存性があるんです。
「依存」以上に怖いこと
実はグルテンは、「依存」以上に怖い影響を身体に与えています。
1つ具体的な例として、小腸への影響をみていきます。
小腸は長くて広いです。テニスコートくらいの面積があると言われています。
細胞同士もギュギュっとひっついて並んでいて、栄養分を効率よく吸収してくれます。
ここにグルテンの登場です。
グルテンは、この細胞同士の結びつきを壊して、隙間を空けてしまうことがあるんですって。
そうです。
その穴から、毒素が漏れ出して、血液循環から脳に運ばれます。
脳に到達した毒素は「キヌレニン」という物質になります。
キヌレニンは、脳の神経伝達物質に悪さをします。
これが、「リーキーガット症候群」と呼ばれるものです。「腸漏れ症候群」なんて別名があるのは、こういう仕組みからです。
グルテンが、脳や身体に悪影響を及ぼす仕組みは、こういうことだったんです。
ごくう君、それは食事の影響力を甘くみていますね。
あなたは、あなたが「食べるもの」で構成されています。
それを、毎食「いただきます」の感謝とともに思い出して頂きたいなと思います。
みんな大好き!パンやパスタの真実…【まとめ】
今回は「グルテン」が脳に悪影響を与えている可能性について【要約】してみました。
「グルテン」はあらゆる穀物に入っているたんぱく質なのですが、「健康によい」とされているような全粒小麦にも入っているなんて、驚きでしたね。
また、グルテンアレルギーが無い人でも、少しずつダメージを蓄積している可能性があり、依存性の高いものであるということも知りました。
ただ、急に小麦由来の食べ物、パンや麺類を全て断ってしまうことは難しいと思います。
食事の楽しみも無くなってしまいます。
ここで提案です。
いつも食べていたパンを週1回減らしてみる、など小さいことから始めることをお奨めいたします。
本日はここまでです。
最後までお読み頂きありがとうございます。
昨日の自分より、今日の自分が好きになれますように❤️
追伸
実は、今回の記事…。本書の20%くらいしか【要約】できていません。
しかも、今回はダメなことや仕組みばかりを紹介して、みなさんに「どう行動すればいいですよ」という提案がほとんどできていなくて申し訳ないです。
シリーズでお届けして、これならできそうかな?という方法をお届けできればと考えています。興味のある方は、是非遊びにいらしてください。
また、更新まで待てないよ〜、このブログはわかりにくいよーという方は、本書を手にとってお読みいただきたいと思います。
次回は、酸化や糖化と同じくらい老化に関係している「炎症」について、【要約】しますね。
以前に、「酸化」や「糖化」についてシリーズで書いた記事がありますので、もし気になる方は下記からどうぞ。
今回も、できるだけ簡潔に【要約】したつもりですが、医学的な用語が入ってくると長くなってしまいますね。
すみません。
もし、ご意見などあれば、私のTwitter(@yuunami7373)やコメント頂けますと嬉しく思います。
コメント
パンもパスタもたまにならオッケーじゃないかと思います。食べすぎと偏りが良くない。ところで、炭水化物の説明の引用のページに行きましたが、うまくつながっていないようです。修正してください。