感謝じゃ!
突然ですが、皆さん「少子化」は問題だと思われますか?
もし、この質問に「はい、もちろん」と答えたあなたは、洗脳されているかも知れません。
実は、この本を読むまでは少子化は問題だと思っていました。
だから、「はい」とお答えになった方こそ、新しい見方を手に入れるチャンスですので読み進めてほしい内容になっています。
私たちの脳は、どうやら「常識」というものに縛られているようです。マスメディアなどにより作り上げられた「常識」というものが、当たり前になっています。
いつの間にか、洗脳されてしまっているようなのです。怖いです。
「少子化」の問題点
例えば、人口動態バランスの話です。
私は、このブログで何度かそのことについて書いています。「少子化」が問題だというニュアンスで書いてしまいました。
果たして、本当に「少子化」は問題なのでしょうか。
私は、今回紹介する本を読むまでは、問題だと思い込んでいました。
ところが別の角度から見ると、問題というよりは私たち個人の問題だったのです。今回、要約・書評を書かせて頂いた本は《「脱常識」力:自由に生きるための「真の教養」を身につける》です。
では、少子化が問題ではない?!とはどうことか、見ていきましょう。
著者プロフィール
著者は、苫米地英人《とまべち ひでと》さんです。
1959年生まれ、61歳の方です。
日本の認知科学者で、マサチューセッツ大学、上智大学を出ておられます。カーネーギーメロン大学で博士号を取得されています。あの、オ◯ム幹部の脱洗脳を成功させたことで、私の中では有名人です。
他にも、著作をたくさん出されていますし、ギターコレクターとしても有名な方です。
ご興味ある方は、下記のリンクから更に苫米地さんを知って下さい。
【YouTube:苫米地CH】
「少子化」の問題点とは?
早速ですが、少子化は本当に問題なのかについて要約します。
このままいくと未来が大変っていってたじゃん!
ごくう君。著者の苫米地さんがおっしゃる、洗脳されている人ですね。
著者の苫米地さんは、マスメディアで、散々「少子化問題」が取り上げられていると言います。それが原因で、私たちはいつの間にか「少子化は重大な問題なんだ!」と思い込んでいるというのです。
しかし、少子化は問題ではない側面もあるのです。
それを見ていきましょう。
「少子化」が問題ではない理由
1つの理由として、「少子化」は人口が減るからです。人口が減る「メリット」があるということですね。
2019年時点で、地球上の人口は76億7000万人と言われています。
人口が増えると、環境の汚染や、食糧不足、エネルギーの枯渇などという各問題も同時に増えていきます。
人口が減ると、これらの問題が減っていくわけです。少子化が問題ではないという著者の思考です。
なるほど、こういう考え方もあるんだ!と思いました。
「少子化」の問題点【根拠】
一方で、少子化が問題だと思う理由に、皆さんは明確な答えをもっているでしょうか。
世の中の主張は、主に2種類に分けられると考えられます。
① GDP(国内総生産)の問題
経済力を表す指標として、昔からGDP(Ggross Domestic Product)が使われています。
GDPの伸び率が、そのまま経済成長率につながっているからです。
ニュースや新聞で、日本が世界で何番目・・・なんてことを見聞きしたことはあるのではないでしょうか。
中国に追い抜かされて、3位になったとか、再び2位になったとか。そんなニュースで一喜一憂されている方も、いらっしゃるかも知れません。
ところで、GDPってどうやって計算されているのでしょう。
これで計算されています。
つまり、単純に人口が多い方が、GDPは比例して高くなるんです。だから、少子化になるとGDPが低くなり、経済的に問題が出てくるのだ!というのが、1つ目の主張です。
著者の反論
著者の苫米地さんは、これに反論します。
「国単位でみるから、問題なんですよ。」
地球単位でみれば、問題どころか逆に良いことなんだそうです。だって、人口増加の問題が、同時に解決していきますからね。
人口が減っていく日本は、他の国から讃えられていい国なのです。
オイラ、そんな風に考えたことなかったぜ!
② 年金の問題
少子化が問題と言われている2つ目の根拠は、年金問題です。
このまま少子化が進むと、年金として支払うお金が不足すると国は言っています。少子化が進むと、労働者が減ります。労働者が減ると、税収が減ります。
このままだと、年金が減って、無くなってしまう!という理屈です。
著者の反論
著者の苫米地さんは、これにも反論しています。
年金のことを、改めて思い出してみましょう。年金制度というのは、自分が払ったお金が戻ってくるという制度です。多く払えば、多くの年金が受け取れます。
もちろん、払っていなければ、年金は受け取ることができません。
そうですね。思った以上に長生きした方のための、保険なんです。
「年金運用に失敗した!」と皆さんも、耳にしたことがあるかもしれません。これは、財務の問題で、人口の問題ではないんです。国のお偉い様の問題でもあります。
自分たちが、お金の運用に失敗したにもかかわらず、国民にそのツケを払わせるという構図になっています。
100歩譲って、運用がうまくいっているとしましょう。
もっと酷いのは、年金の問題は、国民から集めたお金を無駄遣いしたことにあります。旧社会保険庁のスタッフが、着服していたことが問題になっていました。
当時の国会議員のポケットに入っていたことも問題になっていました。
ごくう君。その通りなのです。
その言い訳として、
「お金の運用に失敗しました」
「人口が減少しているからです」
なんて言うのは、屁理屈というか、変な理屈ですね。泥棒まがいのことをした、官僚や政治家たちの尻拭いを国民にさせているのです。
そして「年金が支払われないのは、人口が減ったからだ」という理屈は、尻拭いのためには人口が増えた方がいいと言っているんです。
解決策として、そんな馬鹿げた話があるでしょうか。
ごくう君のように、そういう若者が増えるのは当然のことですね。
今、年金を受け取っている方々は、以前に自分たちが支払ったお金が返ってきている制度のはずなのです。それを、若者に尻拭いさせようとしている構図です。
「少子化」は問題だらけ?
こういった視点でみると、私たちはいつの間に「少子化」が問題だと思い込んでいたのでしょうか。それは、毎日メディアから発信されている情報を、何も考えずに見ていたからではないでしょうか。
こういう報道、1度は耳にしたことありませんか。これが繰り返されて、いつのまにか「少子化は問題点だらけ」が常識になっているという訳です。
著者の苫米地さんは、これを「洗脳」にあたると主張します。
「少子化」の問題のように洗脳されてしまう原因
洗脳されてしまう原因はいくつかあるようです。
例えば、幼少期の親の教育や、学校教育、テレビ・新聞などのマスメディアからの情報です。では何故、これらの情報に洗脳されてしまうのでしょうか。
その理由の1つに「思考がゼロになってしまう」ことがあげられるでしょう。
「脱常識力」より
例えば、あなたはテレビを見ている時に、
「なぜだろう?」「どうしてだろう?」と疑問をもちながらテレビをみていますか?
幼少の頃は、親に「なんでなの?」「どうしてなの?」と好奇心いっぱいで疑問も持ち合わせていたのに、いつの間にか、ボーッとテレビを眺めてしまうようになっていませんか?
思考ゼロの例え
これは、パチンコや競馬、宝くじなどと同じです。
ギャンブルや宝くじは、必ず負けるようにできています。そうでなければ、主催者(胴元)が賭場を開く訳がないからです。
恐らく、世の中大半の方は、この仕組みを理解しています。
なのに、朝早くからパチンコ店にならび、わざわざお金をとられに行くという、はまり込んでいる人がいます。ギャンブルは脳の思考を中断させて、何も考えない「癖」をつけてしまうからです。
だから、ギャンブルにはまっている人というのは、物事を考えられなくなり、思考がゼロになってしまうのです。
奴隷サラリーマンが急増中
著者の苫米地さんは、「思考がゼロ」状態のサラリーマンも急増しているとも言っています。
「思考がゼロ」になると、どうなるのでしょうか。入ってくる情報に対して「疑う」ことができなくなります。疑うことをしないと、全てが正しく見えます。
こうなると、
「親が言っていたことは正しいんだ」
「マスメディアが言っていることは正しいんだ」となります。
これが、私たちが洗脳されやすくなる原因の1つです。
優良と言われる大企業に入っても同じです。
どんなに優秀な人でも、入社して3年も経ってしまえば、凡人になります。組織に入ると、新人の期間は「思考をゼロにする」ことを強要されるからです。
上司や先輩からの指示などに意見をすると「生意気だ」「だから最近の若者は」と言われてしまう会社が多いからです。
入社した1年目は「俺はこんな目標を達成してみせるぞ!」という目標や、やりたい夢があったはずです。思考しないと、脳はどんどん衰えますからね。
いつの間にか目標や夢が消えていくんですね。
原因は脳の構造にある
これら洗脳の問題は、実は私たちに全ての原因がある訳ではないと、著者の苫米地さんはおっしゃいます。
私たちの脳は、どうやら「常識以外のものを嫌う」仕組みになっているようです。
「常識」という洗脳が起こるのは、私たちの脳の仕組みにあったのですね。
私たちの脳には、必ず盲点があります。
世の中の全てのことを見ているよう思えますが、自分にとって重要度の高いものしか目や耳に入らない仕組みになっています。
脳に入る情報・入らない情報
例えば、あなたが「あのフィアットの車、カワイイから欲しいな。次はあれを買おうかな」となったとしましょう。
そうなると、急にそのフィアットの広告が目に入るようになります。街中では、フィアットが急に増えたように「あれ、まただ」と目に入るようになります。
広告はずっとありました。車も、急には増えません。興味や関心がなかった、つまり重要度が低かったから目に入ってこなかったのです。
このように、脳に入ってこない現象を「盲点の原理」と言います。
盲点の原理
専門用語で「スコトーマ(盲点)の原理」と呼びます。
これは、常識についても全く同じと言えるのです。
私たちが「常識」と思っていることしか目や耳に入ってこなくなる、このような脳の仕組みになっているのです。少子化が問題ということも、疑うことすらしない訳です。
「常識」の思い込みが強くなると、別の角度の意見に強い拒絶反応すら見せるようになってしまうのです。
「少子化」が問題!に似た「洗脳」の例
例えば、紙のリサイクルについて紹介します。
廃品回収も学生時代、頑張ったぜ!
皆さんも、ご経験あるでしょうか?
「新聞や雑誌は、燃えるゴミと一緒に捨てた方がいい」なんてセリフと聞くと、何言ってるんだろうこの人は?リサイクルする考えがない人なのか?」と反発するような思考が浮かび上がったことはありませんか。
紙のリサイクルは、再生紙を作るために行います。
この工程で、実は余計なエネルギーが必要になります。
本来、地球環境を改善しようとしている紙のリサイクルが、実は余計なエネルギーを使うことで、逆に地球環境に悪いのです。
「紙のリサイクルはいいことだ」という常識にしばられていませんか?
特に、小さい頃から洗脳されて染み込んだ常識は、私たちの思考をずっと縛り続けます。サラリーマンの奴隷状態と同じです。
最後に
今回は、私たちは知らない間に「常識」に縛られているというお話でした。知らないというのは恐ろしいことだと感じました。
今回の本から、子どもたちにかける「言葉」をもっと私たち大人がしっかり考えていかないと!と感じました。
普段の生活で、子どもや後輩から「これって、なんで?」「どうして?」という質問や疑問を貰います。
そんな時、疑問に答えた後に「あなたはどう思う?」を付け足して、相手の意見にも耳を傾けて、尊重していきたいと思います。(松下幸之助先生も、「あんたどう思う?」が口癖だったと聞いたことがあります。)
そうすることで、お互いが思考ゼロ状態を回避できる気がするからです。
私も、サラリーマンの身ですから、奴隷状態にならないようにしたいものです。
次回予告とお願い
皆さんは、どうお感じになられたでしょうか。
コメントで簡単にご意見いただけると励みになります。
今回の続編、「洗脳されにくい方法」は下記のリンクよりご覧いただけます。
ご興味ある方は、遊びにいらしてください。
今回も長い記事を、最後までお読み頂きありがとうございます。
今回紹介した本については、下記からご購入いただけます。
興味ある方は、お手にとってお読み下さいませ。
コメント
少子化は問題ではなく現象だと思います。相対的に人口が減っているだけであろうかと。
例えば、氷が融点に達すると水になるようなものであろうかと。
現象を問題にすりかえて、得をしようとする人間がいるのでしょうな。水の例で言えば、0度になり水になっただけなのに『大変だ!』と騒ぎ立てているようなものではないのかと感じる。滑稽だ。冷蔵庫が壊れてそうなるなら、実際笑えませんが。
かの国のように、人口を無理やり調整しようとすると、どこかで反発が返ってくると思うのです。子供たちを大切にして、自然な流れに任せることがいいと思うのです。
年金については、頂いている立場からの物言いで恐縮だが、憤りを感じるのです。公僕の立場で何をしていらっしゃるのか。納税者に対して感謝の気持ちを完全に忘れている。だから胡麻化しても平気なのであろう。
競争原理が働いている株式会社であれば、そんな杜撰な組織にお金を出資しないから、即日倒産するであろうことは火を見るよりも明らかであるのです。