どーも。前回に引き続きまして、今回も「新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実」を【要約】して、私の感想記事を書きました。
今回の記事を読むことで、こんなことがわかります。
ワクチン「基礎知識」が知れる
「ワクチン」の効果と副反応
情報との向き合い方
前回に引き続き、医療的な専門用語が多く、慣れていない方にとっては読みづらい点があるかも知れません。ただ、「さいごに」にある【峰先生の「情報との向き合い方」】は是非読んで欲しいです。
もし、途中興味ないわ~という方は、目次から最後まで飛んで頂けると嬉しいです。
では、いきましょう。
「新型コロナとワクチン」の概要
ワクチンの最大の目的は、人から人への感染を予防することです。
副産物として、症状を軽くする効果も期待できます。
今回の新型コロナウイルスでいえば、その「免疫」つけるための手段なのです。
ワクチン摂取は、身体にウイルスを感染させて、再度ウイルスが進入してきた時に備える方法です。
このワクチンには「ワクチン3兄弟」と言われる、3つの種類のワクチンが存在しました。
今回、日本で摂取が始まっているのは、その「ワクチン3兄弟」とは別のものになります。
まず、簡単に「ワクチン3兄弟」について説明をします。それから摂取する選択が必要になるであろう「核酸ワクチン」について話を進めますね。
私たちにできることを一緒に考えてみましょう。
ワクチン3兄弟
では、「ワクチン3兄弟」できるだけ簡単に説明させて頂きます。
本書の対談では、とても面白く紹介されています。
知識として深く知りたい方は、お手にとって実際に読んでみて下さいね。
生ワクチン
「生ワクチン」は、ウイルスや病原体を弱毒化して、弱った状態で身体に摂取する方法です。
「BCG」「水ぼうそう」「おたふく風邪」などがこれに当たります。
この「生ワクチン」は、摂取後に得られる免疫がとても優れています。
強い毒性も防ぐことができます。
一方で、体内でワクチンが増殖するので、当然そのウイルスが引き起こす発熱などの症状が軽く出るというデメリットがあいります。
不活化ワクチン
最も実績があり、安全性が高いワクチンで、世界的に主流なワクチンです。
「不活化ワクチン」とは、ホルマリン漬けで殺してしまったウイルスを摂取するというものです。
前回の記事で、「ウイルスは生物ではないです」と紹介したので、殺すというのは不適切な表現かもしれません。
そのウイルスの成分をきれいに精製して、成分だけを摂取する方法だそうです。
実際に、これで感染予防の効果がでることがわかっています。
ただ、「生ワクチン」とは違い、実際に感染が起こる訳ではないので、免疫の反応が悪いんですね。
また、効果も長続きしないという特徴があります。
例えば、インフルエンザワクチンなどがそれに当たります。
何年も、効果が持続しないですよね。
世界的にも、主流のワクチンがこの「不活化ワクチン」とも言われています。
不活化ワクチンの課題
不活化ワクチンは、実は量産に限度があります。
例えば、インフルエンザのワクチンの作り方で説明します。
インフルエンザウイルスは、鳥の卵にウイルスを注入して増殖させます。
増殖後、ウイルスの粒子を取り出して、ホルマリン漬けで殺してから、精製していきます。
現在も、この方法でインフルエンザワクチンは作られています。
この方法だと時間がかかります。また、効果も長続きしないのです。
成分ワクチン
1970年以降、バイオテクロノジーが急激発達してきました。
これをきっかけに新しい「成分ワクチン」と呼ばれるものが出てきています。
ウイルスを増やさなくても、ウイルスの成分の1つを人工的作り、摂取しても効果があるのではないか
これを、人が摂取すると、きちんと免疫が働くことがわかりました。
ただ、「生のワクチン」ではないので、やはり「不活化ワクチン」と一緒で、刺激が弱いのです。
狼少年のような技術
2つ目と3つ目に紹介したワクチンには、狼少年のような技術がプラスで用いられています。
アジュバンドと呼ばれるものです。ワクチンの成分と一緒に摂取して、刺激を強くします。「身体がウイルスに感染したぞ!」という、狼少年を放つような技術です。
こうすることで、免疫系が刺激されて、効果が強まるというものです。
新型コロナとワクチン【本題】
では、いよいよ本題に入りますね!
摂取が始まっている「新型コロナウイルス」のワクチンは、何人目の兄弟になるのでしょう。
冒頭でも少しだけ触れましたが、どれにも当てはまらない、新しいワクチンになります。
科学者の発想や仮説、実験のおかげでテクノロジーが進んでいるんですね。
ずばり、その新しいワクチンの名前は「核酸ワクチン」と呼びます。
DNA【デオキシリボ核酸】
RNS 【リボ核酸】
DNAは設計図、RNAは設計図を複写しながら命令書にしていく役割をもっています。
これらをまとめて行うワクチンなので「核酸ワクチン」と呼びます。
核酸ワクチン
「核酸ワクチン」は、人間のタンパク質製造システムを使って、ウイルスの成分を作ろうとします。
直接ワクチンを打つ3兄弟とは、考え方が全く違うと言っていいいと思います。
しかも、この「核酸ワクチン」はメリットが沢山あります。
こうなると、流通も簡単になります。
ただ、懸念点もあるのです
「核酸ワクチン」の懸念点
核酸ワクチンは、これまでヒト用の医薬品として承認されたことがなかった新テクノロジーのワクチンです。
遺伝子治療でも同じような技術が使われているのですが、方法が少し違うのです。
3兄弟に似ていまして、ウイルスに核酸(いわゆる設計図)を持たせてやる技術です。
ところが、核酸だけを摂取する方法は、今回の新型コロナウイルスの「核酸ワクチン」が人類最初のワクチンになります。
2020年12月8日にイギリスで摂取が開始されました。
後ほど詳細を書きます。
「核酸ワクチン」と動物
安心要素としては「核酸ワクチン」は動物実験は成功しています。
理論上はうまくいくことも、科学者たちはよくわかっています。
2019年秋頃に、科学者たちの意見が沢山でていました。
そんな最中、パンデミックが起こりました。
さぁ、どうしようとなった訳です。ただ、人類は過去に「発想と仮説」を積み上げてきているのです。
SARS【サーズ】とMARS【マーズ】
「核酸ワクチン」をヒト向けに作ってみようという試みは、SARS【サーズ】やMARS【マーズ】が出てきた頃に行われていました。SARS【サーズ】が出てきたのが2002年なので、それ以降の話です。
ところが、SARS【サーズ】は終息しました。症例数も少ないので、頓挫して開発はストップしていました。
SARS【サーズ】コロナウイルス2
前回の記事でも書きましたが、新型コロナウイルスの正式名称は「SARS【サーズ】コロナウイルス2」と言います。
これは、SARS【サーズ】コロナに非常によく似ていることからそう「命名」されました。
ここで、人類は気がついたんですね。
博士。さすがです。その通りです。
ワクチンの技術者や、医療品の企業がいろめきだったと著者の峰先生はおっしゃいます。
ここから、各社のワクチン開発レースが始まりました。
新型コロナとワクチン【懸念点と真実】
ここまで、ワクチン3兄弟と、新しい技術「核酸ワクチン」について【要約】してきました。
最後に、懸念点を書いていきます。
「核酸ワクチン」は、ヒトが摂取してまだ日が浅いです。
大量生産も簡単で、原理もわかっているので、科学が進歩してきているように見えます。
一方で、安全性や効果はこれから実証されていきます。
「新規の大規模な社会的人体実験だ」と著者の峰先生はおっしゃいます。
ただ、科学の視点からいけば、本来は20年ほどかける「検証」をすっ飛ばしているという点は、しっかりと認識しておく必要があります。
「核酸ワクチン」は怖いのか
では、核酸ワクチンは怖いものでしょうか。
ワクチンを開発している企業は「安全性と個人の健康を最優先する」という声明を出しています。
ファイザーとビオンテックが、開発中のワクチンの大規模実験で、効果が高かったことも発表しています。
ヒトに摂取すると、免疫機能が反応することも確認されています。
「核酸ワクチン」の安全性
安全性について。
こちらは、あまり報道されていないように思います。
現実に、「副反応」と呼ばれる有害事象は出ています。
発熱や頭痛などを含めると、相当数出ています。
今までのワクチンの治験であれば、停止となるくらいの事例も出ているようです。
「緊急事態なので、激甘な基準になっている」と著者は語ります。
AEDの可能性の指摘
ADEとは、ワクチンを摂取したことで、かえって重症化してしまうことです。逆の効果がみられるんです。
ウイルスに抗体がひっくつことで、ウイルスの力や感染力が強まるんです。
これは、動物実験段階でSARS【サーズ】の「ワクチン」でも発生していました。
新型コロナウイルスはSARS【サーズ】に非常によく似たウイルスですから、指摘もされやすいのです。
今のところ、新型コロナウイルスの動物実験では観測されていませんが、臨床でそういうことが起これば注目する必要があります。
長期的な予後
これまで摂取されているワクチンは、子供の時に摂取しても、寿命を全うするまで問題が出なかった人がいくらでもいます。実質的に、長期的な結果が実証できているのです。
ところが、今回の「核酸ワクチン」については、今回の治験までに摂取したヒトがほとんど存在しません。
摂取して10年後に起こる副反応があるかも…。そこまで考えて、安全性の懸念は頭の中に入れておいた方がいいと著者はいいます。
さいごに
今回は、ワクチン3兄弟や、「核酸ワクチン」などの新技術について要約してきました。
本書は、他にも「免疫」の詳細や、PCR検査のことなど、ここまで記事を読み進められた方が知りたい内容が盛り沢山ふくまれています。専門用語も多数でてきますが、対談方式で、編集者の山中さんが時に質問し、時に咀嚼しながら進めてくださっているので、面白い内容だと私は感じました。
峰先生の見方は、とても学びが多かったです。
医療的な専門用語が多く、慣れていない方にとっては読みづらい点があったかも知れません。ただ、次の峰先生の「情報との向き合い方」は是非読んで欲しいです。
峰先生の情報との向き合い方
この新型コロナウイルスの問題の乗じて、沢山の「専門家」が出てきました。
関連書籍や、インターネットやSNSを通じた「とんでもない情報」も沢山目にしてきました。
なかには、俺様理論や独自理論、決めつけなども多いです。
峰先生は「ネット情報はさておき、まともな本でも間違いはあります。研究にも間違いはあります。」とおっしゃっています。これを機に、情報との向き合い方を見直してみてはいかがでしょう?とういメッセージを私は受け取りました。
専門家の発言や出版書籍、マスメディアなど報道、インターネット情報などを簡単に信じていいのでしょうか。
そもそも、自分自身は、どのようにして触れた情報を信じたり、支持したりしているのだろうか…と考えました。
そんな、根本的なところから自分自身を見つめ直すきっかけになる良書と感じます。
もし良かったら、お手にとってお読み下さい。お勧めです。
情報を鵜呑みにすることなく、対極にある情報を確認する。複数の発信から情報を集める。その上で自分で判断する。
そうすることで、新型コロナウイルスについても、正しく恐れ付き合っていくことができると考えています。
確実で絶対な情報なんて、ひょっとしたら無いのかもしれませんね。
では、本日はここまでです。最後までお読み頂きありがとうございます。
【プロフィール】新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実
本書は、編集の山中裕之さんと、峰宗太郎先生の対談で進みます。
1981年、京都府生まれ、2018年より米国立研究機関博士研究員をなさっておられますね。医師(病理専門医)、薬剤師、医学博士。バッハを聴く趣味などをお持ちです。ブログも書かれています。
峰先生のブログはこちら➡️「ぱそろじすと・あっと・ざ・らぼ」
コメント
自分で判断したいけどできない、もしくは出来なくさせますね。
基本的に、知識の習得に時間がかかる。または忘却してしまう。
とくかくコロナについては、三密回避、うがいと手洗い、マスクの着用。
これは99.99999%正しいと思います。時間的にも経済的にもあまり負担にならないので納得してそういう行動をとっていきます。